【異世界行ったら】20、王妃とお茶会(前編)

異世界行ったらハシビロコウ

20、王妃とお茶会(前編)

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腹黒王妃とお茶会なう。

「せっかく人に戻れたのに顔が見れないなんて残念ね」

「そうですか」

白いフードを被る人物は若い男の声をしていた。

「鳥の姿は色々人気があるみたいね城内が明るくなって嬉しいわ」

「そうですか」

「貴方には悪いと思うけれど昨日の件は事故ということで処理させてもらったわ」

「そうですか」

「それとこの資料は有難く有効活用させてもらうわね」

「そうですか」

「やっぱりグレイがいないと不安かしら」

「それはない」

コウはきっぱりと否定した。

王が失脚しやすそうな資料を王妃に渡したら喜んでくれたが背後が黒い。時期尚早だった?

「これをどこで手に入れたか聞いてもよろしくて?」

「いやです♪」

にっこり。口元だけ笑いしばらく王妃とニコニコと見つめ合っていた。

「…今は此方の方が問題だし今回は不問にするわね」

「どーも」

不問にすると言った途端王妃からの圧力が消え緊張が解けた。変な汗かいたけどフードで見えなくてよかったー。

「黙ってないで何か言ったらどうです勇者ん家の荒巻くん」

隣に座っていた勇者に話を振ってみる。

「なんで王妃と話して平然としてるんです?

それに俺の名前は荒巻じゃなく花巻賢治です知ってるでしょう!」

「なんで宮沢さん家じゃないんですか」

「俺に聞かないで下さい!」

「ところで」

二人は喋るのをピタッと止め王妃を見る。

「改めて”それ”を二人に頼みたいのだけれどよろしくて?」

手元の渡された紙を見て賢治は真剣な顔になり、コウはのんきに欠伸をした。

「…それで。それで本当に元の世界に帰れるのならやります」

「こっちは条件全部のんでくれんならいいですけどねー」

出されたお茶をぬるいな―と思いながら飲む。

「内容によるわ」

「ペットからの卒業、グレイからの解放、勇者である彼の絶対の帰還。これ全部です」

「え?それだとコウは「召喚された時のことを覚えていますか?」

賢治が喋るのを遮りコウは質問した。

「広間のときの?」

「違います空間です」「空間?」

「…まぁ気絶していたし知らないのが普通か」

「興味深いわね私(わたくし)にも聞かせてくれる?」

「…信じられない話ですがいいんですか」

「構わないわ」

王妃は優雅に微笑み、それを見たコウは目を閉じはぁ…っと息を吐く。

(うわ喋りたくねー)『ガンバ』テロップ帰れ。

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「私が思い出したのは数日前です。召喚されたとき、狭間みたいな白い空間に居ました。

そのとき勇者は空間にできた魔法陣の上に倒れていましたよ」

「魔法陣?」

「勇者は、ということは貴方は違うのかしら?」

「私には何もなくただ浮いていました。突然体が光り徐々に分解されていき、

魔法陣の上にいた彼を見ると無事で、あそこが安全だと悟ったし」

その時ホント死んだと思った。そう言うと賢治は不思議そうな顔を浮かべた。

「分解って、今目の前で生きてるけど」

「確かに。どうやっても動けないのでこのまま死ぬと思いましたよ、アレが現れるまでは」

「アレ?」

「足だけ人間の鶴もどき」

「は?」

「足だけ人間の鶴もどき」

「「・・・は?」」

『珍しいな、人間がここにくるなんて』

『―――――――』

喋ってみるが声が出ない。無音だ。

『お前弾かれたのか。…お?いいもん持ってるなちょっと借りるぜ』

「そう言って美脚の鶴はハシビロコウのストラップを取って私をハシビロコウにしました」

「待ってなんで鶴?!普通そこは神とかが定番でしょ?!」

「知らん本人に聞け。

別にいいじゃんスネ毛なかったし白鳥の湖やケツだけ丸出しのじじいじゃなくて」

「確かにいいけどなんでそれ?!」

「気にしない気にしない」

「なら言うな!」

王妃は涙を浮かべながら笑い、後ろに控えていた従者は肩を震わせていた。

【移動中の出来事。】

「あのスライムはグレイさんのペットじゃなくコウ、さんのらしいですね」

「調べたの?」

「グレイさんに聞きました。なのでコウg、さんが元気なのは知ってたけど誰も会わせてくれなかったし「おい」

「言いづらいなら呼び捨てにしろつっかえるなウゼエ」

苛立ちを含んだ低い声に思わず賢治は「あ、はい」と答えることしかできなかった。

身長は グレイ>勇者>コウの順。
主人公はどうあがいても勇者より身長を伸ばせず、
また年齢も(例のヨボヨボ以外)自身の年齢より上には变化できない。

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