【異世界行ったら】18、VSドラゴン(後編)

異世界行ったらハシビロコウ

18、VSドラゴン(後編)

コウはフラフラしながらゆっくり降下しライナーの横に着地。

ドラゴンの周りにはすでに憲兵達が集まり騒ぎになっていた。

「大丈夫か?」

ライナーが治癒術をかけ肩の傷を止血したが来るのが遅かったのでギロッとライナーを下から睨む。

「(う…)お前段々飼い主に似てきてないか?」

ガスガスガスガスガスガスッ コウはライナーの足を連続で突いた。

「いて、やめ、いっ、悪かったもう言わねえって!」

(そういう意味じゃねえ!)ゴッ ライナーの足を蹴って離れた。

「あ~ズボンに穴開いてるし…グレイに言えねぇしどうすっかな…。」

「あの、それよりもドラゴンの方を…。」

若い憲兵がおろおろする。

「あーそうだった。(グレイに絞られんのだけは回避しねえと。)」

ライナーは頭をガリガリ掻いた。

コウは倒れたドラゴンに近寄り首輪を見た。(…自分の首輪と似てる?)

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パチパチパチ。

「さすがセプタグラムのペット、私のペットに劣らずだな。」

金髪の男が拍手をしながらこちらに向かい歩いてきた。

「お前の?…マーティンてめえがドラゴンをけしかけたのか。」

「勘違いしているようが 私は! 今! ドラゴンが逃げた知らせを聞き、やってきたんだ!」

背景にキラキラを飛ばしながらいかにも傷つきましたと仰々しい仕草をするマーティン。

それを胡散臭そうな表情で見るライナー。(うさんくせー。)

ジト目で見るコウ。(顔歪めながら嗤ってたくせに。)

「まあいい、飼い主ならドラゴン何とかしろよ。グレイにバレたら挽肉になるぞ。」

「その心配は不要。弱いやつに用は無いから即刻処分とする。」

(は、処分?マジ?)

「君達は離れてくれ!」

近くに居た憲兵達にマーティンが指示を出し避難させ術を唱えた。

「グオォォォ!!グルァ!!グガァァ!!」

すると首輪が光りドラゴンが苦しみだす。その声にコウはゾワッと全身の毛が逆立った。

「すぐ死なないとはさすが私のペットだったな、威力をぐぉっ!」

ドッ

コウがマーティンに飛び蹴りをし術を止めさせる。

「何してんだお前?!おいコウ!!」

コウは急いでドラゴンに駆け寄りステータスを見る。(・・・・・なんで。)

「ゲホッ、敗者を気にかけるとは愚かだな。」咳き込みながらマーティンはコウを侮辱。

「そんなんだからてめぇはモテないんだよこのハゲ。」ライナーがすかさず反論。

「なっ、誰がハゲだ見ての通りフサフサの長髪だろう!」

「グレイに髪燃やされて泣きまくってたくせに!」

「昔の話を出すな大切なのは今だ今!」

「今モテないくせに何「御二人ともそれよりドラゴンを見て下さい!」

「あ、悪い。」「…そうだった。」若い憲兵に注意され二人はドラゴンを見る。

ドラゴンが大きく口を開けた。それを見たライナーは声を荒げた。

「コウ離れろ火を吹くぞ!」

「ガハッ!」

ぽよんっ、 ぽよっ、 ぴとっ。

ドラゴンの口の中からスライムが吐き出されバウンドしコウの頭に着地した。

ドラゴンはスッキリしたのか大人しくなっている。

「スライム?」「なんでスライムが。」「誤って飲んだのか?」

「(それだ!)なーんだスライムを間違って食ってそれで騒ぎを起こしてたのかー。」

ライナーが大声を出し「なんだそうかー。」と一人納得しているようだった。

「はあ?」マーティンが間抜けな声を出す。

「スライムを出してほしくって、それでコウを追っかけてたんだろ? な?」

ライナーは笑顔でぽんっとマーティンの肩を掴む。掴んだ部分には力が込められていた。

「な?」更に力を込めた。

「ああ、そのようだな!でなければ私のペットが負けるはずがないからな!」

マーティンはぎこちない笑顔と声でそれに答えた。

「そうだよな具合が悪くちゃしょうがないよな!」

ライナーが小声で「処分はやめとけグレイの矛先がお前に行くぞ。」と言う。

マーティンは昔のことを思い出し今何をすべきか瞬時に理解した。

「私のペットを治療しなければならないから離してくれないか?」

「ああ悪いな。こっちのペットもちゃんと治療しないとな、なあコウ?」

クルッとライナーが振り返るとコウはぐったりと地面に倒れ気絶していた。

「コウーーーー?!!」

ライナーは焦りこの後めちゃくちゃ治療した。

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【とある袋小路】

ふと、グレイは空を見上げた。

「どうした?」

「…コウが大変な目にあっている気がした。」

「勘か?」

「いや首輪だ。」

「魔獣用のあれか。」

「だが反応が薄い。すぐ切れたから練習にでも失敗したのか?」

グレイは首を傾げる。

「練習?」

「人の姿に戻るやつだ。」

「おいおい手放す気がないのにやらせるか?呆れるな。」

「首輪がある限り逃げるのは不可能だから好きにさせてるだけだ。」

グレイは黒い笑みを浮かべる。

「怖い飼い主だな。」

「その顔ペットに見せんなよ逃げられんぞ。」

「(ムッ)そんなヘマはしない。」

「ならこれもバレないようにな。俺らが何してっか知られて泣かれんのはゴメンだ。」

「…あいつなら”関係ない”の一言で済ませそうだがな。」

「ははっかもな。」

グレイ達の周りには複数の死体が積まれていた。

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