【異世界行ったら】12、スライム召喚(ただしバグ)

12、スライム召喚(ただしバグ)

【小説】異世界行ったらハシビロコウ

【グレイの自室にて】

ステータスはバグ表記のままだが気になる召喚を試してみることに。

何かあるかもしれないと念のためグレイが後ろで待機をする。

(呪文は…いらないか、画面押そう。)

ステータスの画面を押すと床に青白い魔方陣が出て ボフッ と音がした。

「卵?」「卵だな。」

召喚されたのはマグカップぐらいの大きさの卵だった。

コウが卵を持ち上げると パキッ と音がしてすぐ罅が入り卵が割れた。速くて刷り込みどころじゃない。

「孵化速い、ってスライム?」

「どう見てもスライムだな。」

生まれたのは青いスライムだった。真ん中に小さい歯車が幾つかあるが亜種だろうか。

「これが本物のスライム……、え゛。」

ステータスを見て思わず固まってしまった。

「どうした?」

「『バグスライム』だそうです。」

なんでこれもバグなんだ!

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===

【ステータス】

名前:バグスライム Lvなし 種族:魔物

※ステータスを表示できません※

スキル
分裂
吸収
肥大化

特殊スキル
四次元収納
▷召喚主の四次元と繋がっている

称号
正常なバグ
▷能力は召喚主に依存・比例( ´_ゝ`) ガンバ

===

「顔文字が腹立たしい!」

「ちょっと待て、これを見ろ。」

ステータスを見せながら泣きそうになっているとグレイが何かに気づいた。

「ここ、使えるんじゃないのか?」グレイは四次元収納の説明部分を指差した。

《 召喚主の四次元と繋がっている 》

「あ、ホントだ。やってみますってどうy」ドサッ

音がした方を見ると召喚された時に持っていた持ち物が床に落ちていた。

「バッグ!あとその他!」

「小さいな。」

がま口バッグを見てグレイがそんなことを言った。

「公園でダラダラするだけの予定だったので。普通は召喚されるとは思いませんよ。」

そう言いながらコウは持ち物を確認した。

「中身は無事、ではなかったようで…。」

逆さにして中身を全部出すとコンビニの袋や紙が裂けて出てきた。探してみたがやはりハシビロコウのストラップは無かった。

「紙以外は無事、良かった紙幣持ってなくて。うわペットボトル汚い捨てよう。」

カビが発生していた。うぇ冷蔵保存できないのか?!

『LvUPで真空保存が可能』テロップが出たがなぜ今出た。いやいいけど。

「これはカメラか?随分と小さいな。」

手のひらに収まるカメラを持って珍しそうにグレイが観察する。

「盗らないでくださいよ。…この大きさは珍しいんですか?」

「心配しなくても盗る気はない。カメラはあるがこれほど小さいのは珍しいだろうな。」

「…盗られませんよね?」

「心配なら隠しておけ。」「御意。」

「荷物を見るのはいいがスライムはどうする?」

「ぁ、忘れてた。」

放置したスライムはずっと佇んだままだった。

「これに自我はあるんですか?」

「言葉に反応していたからあるんじゃないか?」

困っているとスライムが跳んできてコウのおでこに張り付いた。

《リンクを開始します》

「え?」

無機質な音声が部屋に響き視界が白く塗りつぶされた。

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「――ぃ、しっかりしろ、ぉぃ、コウ!

「・・・・・・。」

「大丈夫か。」

「―――ぁ。」

「っ!もう一度術をかける!」

グレイが慌てて治癒術を掛けているがなぜ焦っているのかが分からない。

…なんで身体が動かない?

「これで大丈夫か?」

口は動くようになったし心配そうに見られるのが癪なので

「腰みのだけ付けた王が花畑で腰を振ってましたオカマのバックダンサー付きです嬉しいでしょう?」

と言うとグレイの動きが止まりものすごく長いため息を吐かれた。ひどくね?

「無事のようだな。」

「スライムはどうなりました?」

「あそこだ。」

指を指された方を見ると黒焦げのスライムがあり周囲も少し焦げているのを見て青褪めた。

「何してんだあんた!」

「くっついて離れなかったから術を少しな。」

「まさか身体に力が入んないのはあんたのせい?!」

ふいっと顔を背けられた。おい。

「……ハア、言っときますけど説明書をブチ込まれただけで害はありませんよ。」

「説明書?」

「スキルに【操る】が追加されてました。これです。」

腕を少し動かし色んな方向に焦げたスライムを動かしてみせた。

「ほぉ、すごいな。」

「これで兵器へ一歩前進です!よかったですね飼い主殿!」

「…今日はもう休め。」明るく言うと余計心配された。

「休むも何も動けないんですが。次焦がしたら人前で服が弾ける術をしっかり作ってグレイにプレゼントします良かったですねペットからの贈り物ですちゃんと受け取ってくださいよ飼い主殿。」

「俺が悪かったからそれだけはやめてくれケーキ買ってきてやるから頼む、な?」

「…飼い主が犯罪者もとい変態とは、残念だ。」やれやれと言いながら首を振ってみた。

「止めろケーキ3ホールでどうだ、なんなら風呂の回数も減らす。…どうだ?」

「・・・・・・・・。」

「…おい?」

返事がないため具合でも悪くなったのかと思い焦るとコウは寝ていた。

それを見たグレイは一気に脱力、コウを怒らせないようにしようと誓った。

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作中に出てきたがま口バッグ

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