【異世界行ったら】04、読めなかった

【小説】異世界行ったらハシビロコウ

04、読めなかった

本を読もうとしたら無理だった。

「なんで英語が主体なんだしかも所々文字化けして読めない。」

(英語でも大変なのに文字化けして見えるな召喚の弊害か?地味な嫌がらせだな。)

「基本は英語だが日本語も使う。読めるか?」

「こっちも文字化けしてますが英語よりは分かります。というかあんのかよ日本語、交流でもあんの?」

頭を抱えたくなった。

「交流か、召喚は未知数だからありえる話だな。」

「勇者の方はどうでしたあっちは読めました?」気になったので聞いてみた。

「あいつは普通に読めていたが。」それを聞いてイラッとした。

(世代の違いか努力の賜物かそれとも補正か勇者だから?どれにしたって読めないのは苛つくなあ。)

「英語が読めるなんてすごいですね。」やべ、声が震えた。

「ユニークスキルを使って直せないのか?」

「あぁあれですか使ってみます。」

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「・・・・・。」「読めたか?」

「範囲が小さいけど直せました。これは地道にやるしかないみたいです。」

ため息を吐きながら言った。(英語は嫌いじゃないけど苦手なんだよな…。)

「読めない文字は俺が教える、そんなに悲しむな。」

「悲しんでませんあと撫でるな。」

同情されたのか術士が教えてくれると言うのでこの数日間読み方を教わっている。

――膝の上で。

屈辱だと抗議したら我慢しろと言われた。

「男よりもいい匂いがする女性がいい。」そう言ったら頭を軽く叩かれた。

「馬鹿なことを言ってないで集中しろ。」

「しますよ。悔しいですが右も左も分からない今は多くの情報が必要ですから真面目にやりますよ。」

「…そうか。」

ユニークスキルの【改変】を工夫して自分に使ったら英語も読めるようになり一気に読める文字が増えた。

【改変】は文字通り内容を変えて違ったものにすることができるスキルだが使い方を誤れば改善にも改悪にもなる。慎重に扱わないといけないがなぜか目の前にテロップが出るので今のところ事故は起こっていない。

バグによって得られたスキルだけとこれはチートになるのだろうか。

召喚された者はこのテロップを使えるらしいが勇者はこの裏機能を知っているのだろうか?

『過去に召喚された者のデータだとこのテロップを使えると気づく確率は低い。』

(問いかければ答えるテロップなんて普通気づくはずねえだろ誰だ作ったやつ。)

術士が留守の時は読んでいいと言われた本を読みまくり分からない所があれば後で質問する。

それを何日も繰り返していた。

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「これが兄貴が飼ってるデカイ鳥か!」

ある日、本を読むのを止め羽を休めていたら前髪が鶏冠っぽい変なのが来たので警戒して術士の隣に立った。

兄貴、と呼ばれていたから弟か。しかし髪の色ぐらいしか似てない。

「手荒にするなよ。」

「分かってるって。…いやーしかしすげぇなぁこいつ。」ジロジロ見んな。

「何がだ。」

「魔力が荒すぎて動物どころか人すら寄らないあんたがペットだぜ?すげぇだろ。」

マジか全然分かんなかった、Lv1だからか?

「…そうだったな。」

「ここ数日機嫌がいいと思ったから女が出来たんじゃないかって思ったんだがペットとはなー。」

(撫でんなって言いたいが空気を読んで我慢しよう。)

「なぁ、こいつは散歩とかしないのか?」

「散歩?必要なのか?」

その発言には苛ついたので術士をガスガス突いた。

「いくら広いとはいえ部屋だけってのはちょっとなー。動物なんだし散歩させないとストレスで死ぬぜ?」

(いや幾らなんでも死なねぇよ?)

「なら行くか。城の中も案内してなかったしな。」探索かテンション上がる!

「お、コイツも行く気満々だな!」

「当たり前です久々の外ですよ?」

「うぉ喋った?!!」

驚いた弟に術士が肩を震わせ笑っていた。

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