【異世界行ったら】03、食べれなかった

【小説】異世界行ったらハシビロコウ。

03、食べれなかった

【食事】

ベシャッ ボタッ。

食べ物を口に運ぼうとしたら嘴に当たって落ちた。

「あれ?もう一回…。」

ベチャ。また落ちた。

「…もう一回。」

ポトッ

「「・・・・・・・・・・・。」」

「食べさせてやるから泣くな。」

手が翼になっても物が持てた。だから食事も大丈夫だと思ったが上手くできない。

何度やっても嘴に当たったり距離がつかめず落としてしまい嘴と床が汚れた。

どうやっても無理なため細かく砕いて食べさせてもらうしかなかった。

「水を飲みたいんですが。」

「風呂場で飲め。」

コップで飲めるようになるまで風呂場で練習することになったが何度も濡れて寒かった。

「ヘックシュッ!」

【お風呂】

食事は食べさせてもらうしかないので我慢したがお風呂は別。

野郎に洗われるなんてゴメンだ。

「こうパッとできる魔法って無いんですか?」

「あるが繊細なコントロールが必要なため誰もやりたがらない、俺もそうだ。」

「洗う時は服着ますよね?」

「風呂だから全裸だろ?」

何を言ってるんだという顔で言われた。

「なんで一緒なんですか。」

「別々だと面倒だからこの方が早いだろう。」

「すいません潔癖なんで別々にして下さいお願いします。」

「鳥だから風呂は要らないと言ってたのに今度は潔癖か?」

「飼い主だろうと一緒は嫌です。」

「二度手間だから断る。」

部屋の中で逃げたがすぐに捕まった。

「野郎の裸なんて見たくない!」

「それが本音か、腰にタオルを巻くから我慢しろ。」

「イヤーオヨメニイケナイー(裏声)」

「それ以上ふざけるなら全裸でやるぞ。」即座に口を閉じた。

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「痛い痛い痛い!もうちょっと優しく洗って下さい!」

「普通に洗っているんだが。」

「野郎の力いっぱいのシャンプーと床屋のシャンプーが同じだと?あとこっちはLv1ですが。」

「すまない。」

「丁寧にとは言いませんが加減してください。」

「分かった。」

隅々まで洗われたがそれよりも術士が見事なシックスパックで腹が立った。

「入らないのか?」術士がお風呂に入ってるがさすがにこれは無理だ。

「いやこれ普通に危険ですよペット飼ったことないのかあんた。」

「無い。どこが危険なんだ。」

「いくら洗ったとは言え今は人ではなく鳥。動物特有の病原菌があるかもしれないので普通ペットと一緒に入りません危険すぎますこれはお互いのために止めたほうがいいですこれマジです。」

「…やってみたかったんだがな。」

「命を大事に!感染病は絶対にゴメンです。」

「魔法があっても万能じゃないし諦めるか。」

「是非そうして下さい。(よっしゃフラグ回避!)」

【就寝】

ぼーっとしてる時に近づいたらそのまま抱きまくらにされ「グェッ」と変な声が出た。

とにかく抜け出そうともがいてみるが腕はびくとも動かない!

(Lv1だからか?!)

外そうとしたら逆に力が入り苦しむ結果に。術士は熟睡しているのか寝息を立てていた。

どうやっても抜け出せないのでもういいやとこのまま寝ることにした。

朝、起きた術士に聞いたら「…ああ、いつもの癖だ。」と寝ぼけ眼で言われた。

(クッションが何個もあると思ったがこういうことか!)

近づかないようにソファで寝ても気づくと度々抱きまくらにされているのでこれは諦めるしかなかった。

(俺は枕じゃない!)

【掃除】

「部屋が汚いので掃除してもいいですか。」

「…構わないがお前が汚れたら風呂の時間は倍にする。」

倍は嫌だが汚いのはもっと嫌なので術士が留守の時に掃除をしてみた。

「ぅわきたね…。」

服が山積みになってぐちゃぐちゃ、埃も積もっていた。

窓を開けて慣れない身体で慎重に掃除をしほぼ片付いたがベッドの下をやってないことに気づいた。

(普通はベッドの下にはエロ本が定番らしいけどどうだろうな。)

ワクワクしながら覗いたら埃だけで面白味もなかった。

(チッつまらん。)

箒で埃を集めまとめていたら光るものが混ざっていたので取り出したら埃で羽が汚れた。

(うげ…、風呂倍かよ。野郎となんて嫌なのに。)

ため息をつきながら埃を落としたらきれいなアクセサリーが出てきた。

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術士が帰ってきた、と思ったら速攻で風呂に入れられた。

「汚れは落としたのになんで?!」

「俺も訓練で汗をかいたからだ。おい、細かい埃が付いてるから倍やるぞ。」死んだ。

風呂から上がった後術士にアクセサリーを見せた。

「どこにあった?」

「ベッドの下です埃まみれでした。」

「失くしたと思ったがあったのか。」

術士はホッとした様子で大事そうにアクセサリーを握りしめている。

「…大事ならちゃんとしまっておいて下さい。」

私と違い大切なものがあるのは少し悔しい。

「――そうしておく。…ありがとう。」

柔らかな笑みで言われ腹が立った。

「お礼よりもお風呂の回数を減らしてほしいんですが。」

「断る。」「チッ」

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