【異世界行ったら】02、人権など無い

【小説】異世界行ったらハシビロコウ

02、人権など無い

「我が国は戦争で忙しい上に人手不足、勇者以外に用はない!鳥の面倒を見る気もないから処分が妥当だろう。」

「待って下さい酷すぎます!この人にも人権があるはずです!」

勇者が吠えたが”あるはず”じゃなくてあるんだよ!!

「陛下、要らないというのなら俺が貰ってもよろしいでしょうか。」

「構わん。」

なぜか術士らしき人に貰われることになった。

(なんであげるんだよ元の世界に返せよおい!)

「勇者よ、お前には魔王を倒してもらう。」

「魔王が居るんですか。」「テンプレですか。」

「その為今日からこの国のことを学んでもらおう。後のことは任せたぞ。」

大臣ぽい人に向かって喋っているがこちらは無視か。

「ちょっと待って下さい要らないのなら元の世界に帰して下さい。」

「鳥と話すことなど無い。」

「っ、なら彼は帰れるんですか!」

「そうです!俺は帰れるんですか!」

「すべての元凶は魔王にある、倒せば帰れるだろう。――連れて行け。」

(すべての元凶って範囲広すぎだしどこだよそれ、しかも話は憶測ばかり、

頭のハゲ具合から胡散臭いし信用ならない、この国は用心しよう。)

強制的に話が終わり勇者と別れてボサ髪の術士に付いていった。

どうやら本当に異世界らしい。窓から外を見てみると洋風だった。

「なぜ助けたんです?」

前を歩く術士に聞いてみた。

「中身が人間なら言葉も通じる、良いペットになると思ったからだ。」

ペットかよ。

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しばらく歩いていると誰かの部屋に着いた。

「今日からここで暮らしてもらう。」

「ちなみにこの部屋は?」

「俺の部屋だ。広いから十分だろう。」

たしかに広いが物が散乱していてちょっと汚い。掃除したい。

「私を危険だと思わないんですか?」

「レベル1のお前と比べるな。」

「それもそうですね。一つ聞きたいんですが人に戻ることは可能でしょうか。」

「さあな、治すとなると高度な術になるだろうから可能性は低い。

だがステータスのバグ表示は直せるからさっさと直すぞ。」

そう言って術士は呪文を唱えた。

「よし、見せてみろ。」

「ちょっと待って下さい。…っとこうですか。」

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【ステータス】

名前:??? 種族:人間 Lv1

スキル
召喚:???

ユニークスキル
ファンファーレ
改変
四次元収納

称号
異世界の人間
とばっちりを受けた人
バグ
ハシビロコウ()
ペット new

アイテム
※表示出来ません※
※使用できません※
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(え、ペットって称号なの?)

「――バグばかりだな。もう一回かけるぞ。」

何度やっても同じ表示なので術士が悔しそうな顔をした。

「直らないな。せめて名前だけでも直せれば良いんだが…。」

「ああそれはバグじゃなくて正常です。」

「なんだと?」

「特殊スキルの【改変】を使って名前を隠しました。」

「なぜそんなことをした。」

術士の顔が険しくなった。

「信用ならないからに決まってます。それ以外はバグなんでご安心を。」

「…安心できないがな。」

溜息を吐きながら言われた。

「名前は、そうですねぇハシビロコウの姿なので『コウ』とでも呼んで下さい。」

「分かった。…召喚での異常は他にあるか?」

「異常は姿が変わったことぐらいですね。…中身がこんなですから捨ててもいいですよ。」

「捨てるわけないだろう。」

「(チッ)それは残念です。」

「ところでこれは何だ?」

ステータスの()の所を指された。

「記号です。本物の鳥じゃないのでもどきや偽物という意味でしょう。」

「なるほどな。――しばらくこの部屋のみで過ごしてもらう。」

「理由は?」

「不穏分子を野放しにしたくないのとある程度の保険だな、殺されたくなかったら大人しくしておくことだ。」

そう言いながら机の引き出しを漁っている。

「…っとあった、来てくれ。」

近くに寄ったら首輪を付けられたうわ最悪。

「そんなに嫌な顔をするな、これには俺の紋が彫ってある身分証代わりになるから我慢しろ。」

「・・・了解。」

この後簡単にこの国や世界の説明をされ非日常の始まりである異世界初日は終えることとなった。

(絶対に元の世界に戻ってやる!)

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